子供たちの教育を徹底する

投稿日 : 2013年01月21日, カテゴリー : 塾長のBLOG

日本は先進国の中でもっとも高齢化が進んだ国として世界中で紹介されています。そして、そうした高齢化をかかえた国として日本がどのように成長していくかを世界中が注目しています。なぜなら、多くの国が今後急速に高齢化を迎えるにあたり、日本の動向がそれらの国の参考になるからです。

それでは、高齢化の問題は何かというと大きく言えば次の二つだと思います。一つは労働人口の減少によって生産力が落ち、国力が低下することです。二つ目が医療費の増大です。普通に考えたら、どちらの問題も労働人口を増やす方向で解決策を考えるでしょう。たとえば、少子化を止めて若年人口を増やすとか海外に門戸を開いて外国人を日本の労働人口に加えるとかです。もちろんその方向は間違いではないので努力をしなければなりません。しかし、現状は必ずしもうまく行っていません。

私はこの問題を根底から解決する実現可能な方法は子供たちへの教育だと考えています。つまり、日本の子供たちの頭脳を徹底的に鍛えて、高度な知的労働へと労働の質を転換して、結果として労働生産性を大幅に上げることで少ない労働人口でも今以上の生産力をつけるということです。たとえば、ノーベル賞受賞者の中山教授が開発したiPS細胞を実用化して世界中で特許をとれば、おそらく年間何兆円という税収が見込めるでしょう。また、電気自動車分野やエネルギー分野で画期的な発明や技術開発があれば世界をリードできる国として尊敬と共に国力も上がるでしょう。

子供たちの教育を徹底する具体的なやり方として、一つは今ある学校をブラッシュアップすることが考えられます。文科省の権限を強化して中央集権的な教育の理念の下、先生の資格を大学院卒業レベルにし、教える内容も高度にして、学校間の競争を促すという方法で学力を上げていくという考え方です。一理あり、やれば学力の向上は望めますが、官製的で均質な子供が出来上がる危険性があります。多様で異質な頭脳を要求するこれからの時代にはそぐわないかもしれません。

私の考えは次のようなものです。

国は教育の条件整備を徹底します。幼児教育から大学教育までをすべて無料にして、教員の質を上げ、学校の建物を機能的にし、指導要領は簡にして要を得たシンプルなものに変える。また、図書館や美術館などの知的な公共物を数多く作って側面から教育をサポートする。そして、何よりも大切なことは、教育の重要性を国民に説いて回ることを国の責務と決めることです。

実際の教育は官民が協力して行い、学校ごとに指導方針を打ち出します。その上で、どの学校にわが子を通わせるかは親が決める形をとります。そして、自分の子供の教育に関しては親が責任を持ち、一定時間の家庭学習を子供に指示し管理することを義務付けるべきだと思います。

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