時間はあなたの財産

投稿日 : 2012年08月23日, カテゴリー : 塾長のBLOG

大切なことは隠れています。

直接目で見たり聞いたりしていることは現象にすぎず、本質は隠れています。たとえば、人に親切にする行動は見えますが、それをする気持ちと能力は見えません。テストの100点は見えますが、その基礎になっている頭の使い方と知識は見えません。ピアノを弾いて聞く人を感動させる部分は見えますが、ピアノを弾く技術と音楽の感性は隠れています。

今回は本質と現象を時間の使い方の面から考えてみようと思います。

若い頃は時間のことはあまり考えません。無限にあると錯覚するからです。たまに思いがけない人が亡くなったり、飼っていたペットが死んだりすると少しは客観的に時間のことを考えますが、それでも自分とは違うとどこかで思っています。しかし、時間は有限です。私たちの最も貴重な財産の一つです。その使い方を考えましょう。

積極的な時間の使い方には二つの方向性があります。一つは行動したり思索したりしている「今」を楽しみ、充実させる使い方です。日常の生活のほとんどがこの範疇に入ります。生きている実感があるかどうかはこの時間の使い方次第で決まるといっても過言ではありません。ポイントは自分の頭で考えて、自分の意志で行動するということです。そうすればすべてのことが充実します。たとえそれが苦しいことであっても、ある意味愉しむことが出来ます。

もうひとつは未来への投資としての時間の使い方です。あまり意識されていませんが、将来何かの一流プロを目指している人なら日常的にこの時間の使い方をしています。最初に例を出した、本質と現象の話で言うなら、本質面を磨くために使う時間です。こういう時間の使い方を知って、実行している人はいくつになっても成長します。

私たちは幸せをめざして生きています。幸せとは生きていることに「充実感」があるということです。その充実感は楽しい、悲しい、苦しいなどの感情とはあまり関係していません。たとえば、四六時中楽しいことばかりで埋め尽くされたら、楽しいことの有難みが分からなくなって「充実感」が損なわれ、幸福感から遠ざかってしまいます。充実感を得るためのベースは我々が持っている五つの感覚(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を研ぎ澄ませることと日々生じる問題をみずから解決し乗り越える明晰な頭脳を持つことです。私が日頃から勉強することの大切さを口を酸っぱくして言っている理由はここにあります。幸せになる必要条件が若い時の勉強に懸かっています。

時間は誰にでも平等に与えられた唯一の財産です。この財産をどう使うかであなたの未来は変わります。主体性も意欲もない時間の使い方は人生を浪費し、不幸になる道を歩んでいるようなものです。「今」を楽しむことに時間を使うことは大切ですが、せめて一日30分は自分の本質を磨くことに時間を使ってほしいものです。

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