時代の変革の中で子供たちはどうすれば?

投稿日 : 2012年04月18日, カテゴリー : 塾長のBLOG

仕組みというのは、時代の流れの中で、それに合わせるように改変していかねばそれ自体機能しなくなります。教育制度一つとっても、明治維新の教育改革から基本線は変わらず今日に至っています。つまり、「西欧に追い付け追い越せ」を旗印に、詰め込み教育をひた走ってきました。当初は富国強兵策の一環として大いに貢献し、列強諸国の植民地にならなかったのもその高い教育力があったからだと私は思います。

しかし、1985年を境にして、世界及び日本は大きな転換点を迎えました。それはコンピュータでマイクロソフトのウインドウズが発売され、以後インターネット革命を経て、今日に至っています。政治的にはソビエト連邦の崩壊で東西冷戦が終結し、経済的にはBRICsの台頭、特に中国やインドの経済発展は世界の状況を一変させました。

こうした中で、富国強兵策の一環であった当時の教育を今も基本的に守っている日本の在り方には、疑問を感じざるを得ません。従来型の教育は一つの答えを求めるための解き方ややり方を覚え込ませることが目的になっています。そのために必要な知識もあらかじめ与えられおり、それを暗記することが強要されます。こういうやり方は時代がゆっくり流れ、コンピュータも活躍していない時代には必要だったかもしれません。しかし、ここ数十年の世界は、ありとあらゆるものがコンピュータに置き換わっています。人間がやっていた重労働や単純作業はロボットに変わり、定型的な頭脳作業もコンピュータがやってくれます。さらに、スーパーコンピュータが手掛ける分野は遺伝子や宇宙の謎の解明など、人間の手では決してできなかった分野を開拓してくれます。

ことほど左様にコンピュータがあらゆる分野に入り込んだ世界では、従来型の人間の頭は必要でなくなっていることに早く気付くべきです。もうそれはコンピュータがやっている分野なのです。

では、今必要とされている頭脳とはどんなものでしょうか。それは定型的な決まりきったことができる頭ではなく、臨機応変にその場その場で考え、最適解を導くことができる頭だと思います。それに加え、IT分野が強く、英語ができる人が今後求められることになるでしょう。
現状の教育の中でできることは勉強のやり方を変えることです。勉強で何の力をつけるのかをはっきりさせるべきです。従来はその点が曖昧模糊としており、ただテストでいい点を取るためにひたすら知識ややり方を暗記しました。しかし、これからは頭の使い方を学び鍛えるべきです。性急に答えを求めたり、知識を暗記したりしないで、答えを求める過程を楽しんでほしいと思います。探求する心構えを持ち、疑問を大切にし、原因を探り、解決策を自分で構築することを楽しみにするような勉強に切り替えてほしいと思います。そうすれば勉強をすること自体がおもしろくなり、結果として成績も大きく向上するでしょう。

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