潮陵高校のセンター試験結果を見て

投稿日 : 2012年02月09日, カテゴリー : 塾長のBLOG

今年の大学入試センター試験が1月14日、15日に実施されました。当日、私たちは試験会場である小樽商大へ出向き、緊張と不安に悩まされているだろう子供たちに声をかけて回りました。当日は-11度という寒さと雪で声援も大変でしたが、受験生が実力通りの結果を出してくれることだけを祈っておりました。そして、その結果はセンター試験終了日の翌日さっそく出ました。自分の予想点数に満足そうな子、満足はしていないが二次試験に向けて決意を新たにする子、失敗した自分を責めて泣き崩れる子、本当にそれぞれですが何だか人生の縮図を見ているような気がします。今は塾生全員が二次試験に向けて全力を尽くしてほしいと願うばかりです。

ところで、センター試験の高校別結果が出ましたが、小樽随一の進学校である潮陵高校の結果が思わしくありません。文系の平均点が900点満点換算で592.1点、理系が598.5点です。昨年よりも全国の平均点が合計11点ほど上昇している、つまり問題が易しくなっているのに、潮陵高校の場合、逆に落ちています。全道の高校順位ではおよそ20番目の成績です。全道トップの北嶺高校が719点なので、平均点で実に120点以上の差をつけられています。札幌北や札幌南にも110点以上の差をつけられています。かつての「できる潮陵」を知っている人にとっては信じられない低落ぶりです。北海道自体が小中学の学力テストで全国40番台の低学力なのです。そこから推測できることは、高校レベルでもおそらくあまり変わらいなのではないかということです。そういう中での話ですから、私自身大きなショックを受けました。このまま行けば、小樽の教育は地に落ちてしまう危険性があります。

こういう状況になった原因とその対策を考えてみましょう。

本質的な原因は政治家の怠慢だと私は思います。小樽の活性化を議論するに当たり、観光やイベントばかりに目が行き、それらを企画し実行する意思と能力ある人材を養成する、つまり教育を忘れています。1990年代に深刻な経済不況に陥ったフィンランドが経済を立て直すために経済対策ではなく、教育改革を行ったことは有名ですが、今の小樽も同じことが言えます。経済の活性化の前に、小樽市民の気持ちの活性化が必要です。そのポイントは将来に対する希望です。子供たちが生き生きしていて、将来に明るい展望を持ちうるならばどんなにか小樽が活気づくでしょう。子供たちが頑張れば大人たちも頑張るでしょう。

当面の対策としては親がわが子の教育にもっと関心と責任を持つことからはじめることだと思います。子供たちは勉強することが仕事です。勉強中心の生活に変えて、勉強の習慣をつけてほしいと思います。その上で、小樽を教育都市にする構想を政治家に提案していきましょう。

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