親子のコミュニケーション

投稿日 : 2011年11月28日, カテゴリー : 塾長のBLOG

親子のコミュニケーションを問題にしなければならない位、今の日本には決定的にそれが不足しています。私はそう思います。

昔の日本であれば、地域社会がしっかりしていたので親子のコミュニケーションがなくても、子供たちは家庭以外から様々なことを学び成長することができました。しかし、それが崩れた今は親子のコミュニケーションが子供たちを精神的に成長させるキーポイントになっています。ちなみに、親子の平日の会話時間はおよそ30分、休日でも30~60分という驚くべきデータがあるくらいに、親子の会話時間は少ないのです。

ところで、コミュニケーション(communication)という英語はcom(共に)mun(分かち合う)icationという語源であり、お互いを分かり合うという気持ちが前提にあります。したがって、その手段は会話等の言語である必要はなく、声、身振り、表情、態度でもいいのです。そして、お互いを分かり合うという目的から、表現された言葉や態度そのものより、それらの奥にある本当の気持ちを味わい、感じ、見抜くことがコミュニケーションの本質です。

つまり、本当のコミュニケーションとは、単なる言葉のやり取りではなく、相手の気持ちを味わい感じ、相手の本当の気持ちを分かり合うことです。だから、子供の気持ちを分かりたい、親の気持ちを分かってほしいという前提があって初めて親子のコミュニケーションは成り立ちます。

私が、親子のコミュニケーションが決定的に不足していると最初に書いた意味は、そういうコミュニケーションが不足しているということです。

ところで、コミュニケーションのやり方に関する本やDVDなどは本屋さんへ行けばいくらでも手に入ります。しかし、「やり方」をいくら学んでも真のコミュニケーションをすることはできません。たとえば、コミュニケーションの一分野である、コーチングでは「傾聴のスキル」「承認のスキル」「質問のスキル」を駆使して、相手の気づきを促していくのですが、そのやり方をどんなに学んでも、子供の真の変化を期待することはできません。なぜなら、親子のコミュニケーションがうまく行っていなかった時の親の「在り方」を変えていないからです。

何があってもわが子を守り育て上げるという「在り方」をしっかり持った時に初めて、子供の気持ちを分かりたい、親の気持ちを分かってほしいという切実な思いが自然に生まれてきます。そうすれば、コミュニケーションは自然に生まれ、その「やり方」も生かされ、その結果として親子の絆を手に入れることができるのです。無限の可能性を秘めた子供たちの未来を切り開くのは、親子のコミュニケーションです。そこで学び、引き出された能力がその子の将来を助けるのです。

 

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